「いまさら清水寺なんて」と思う方もいらっしゃるでしょうが、京都の代表的な観光地・世界遺産としてはずせない寺院です。音羽山の中腹に広がる13万平方メートルの境内には、国宝と重要文化財を含む30以上の堂塔伽藍が建ち並びます。周辺にも魅力的なスポットがたくさんあるので、改めて紹介していきたいと思います。
【清水の舞台】
清水寺の一番の見どころは「清水の舞台」。本堂の全面にせり出す舞台は、高さ約13メートル・床面積約190平方メートル。「清水の舞台から飛び降りる」ということわざでも知られていますね。懸造り(かけづくり)と呼ばれるこの伝統工法は、格子状に組まれた木材同士が支え合い、衝撃を分散することで崖のような場所でも耐震性の高い構造をつくり上げています。釘は一本も使われていないなんて信じられません。そして、この舞台から望む景色はちょっと怖い思いもしますが、いつ見ても絶景です。
【音羽の滝】
清水寺の名前の由来ともなった音羽の滝。奥の院が建つ崖から流れ出る清水は古来より「金色水」「延命水」と呼ばれています。約4メートルの高さから落ちる水を長い柄杓で汲み、願い事をしながら一口飲めば願いが叶うとされています。滝の水は、3筋に分かれて流れ落ちており左から「学業成就」「恋愛成就」「延命長寿」に御利益があるといわれています。3本の中から1本を選んで水を一口飲み、1つだけ願いをかけるのがマナーなのだとか。飲みすぎてしまうと欲深さを見抜かれ、願いが叶わなくなるといわれているので気をつけたいですね。
【地主神社】
清水寺の敷地内にある「地主神社」は、縁結びの神様として有名です。清水の舞台を出ると、すぐ左手にあるわかりやすさもあって、えんむすびの祈願に訪れる参拝者でいつも賑わっています。一方の石から目を閉じて歩き、反対側の石に無事にたどり着けると恋が叶うといわれる「恋占いの石」が人気。もちろん、私も挑戦しました。本殿・拝殿・総門・境内地が国の重要文化財指定で、世界遺産に登録されています。春になると、嵯峨天皇もご覧になったという「地主桜」や縁結びの桜「妹背桜」、八重桜「旭山」「普賢象桜」「黄桜(鬱金桜)」などが花を咲かせる桜の名所でもあります。
【関連サイト】
●清水寺
https://www.kiyomizudera.or.jp